シルクスクリーン
シルクスクリーン
 版の孔(穴)を通して、インクを下に押し出し刷り取る方法。
金属や木製の枠に張られたシルク(絹、テトロン、ナイロンなど)の細かい布目に、色分けした部分ごとに目留めをして、インクが通る部分と通らない部分を作って版にする。この版の上にインクをのせ、インクを伸ばしてしごくようにして、版の下に置いた紙に刷る。
 色ごとにインクを何層にも重ねるので、きめの細かさと奥行きが生まれる。インクののりにムラがなく発色が良い。シルク印刷は版とスキージとインキがあれば、とくに機械等がなくても印刷が出来ます。1つの色に1枚の版が必要になります、例えば、10色ですと10枚の版が必要となります。
シルクスクリーン
リトグラフ
リトグラフ
 版の表面は平らなまま、インクののる部分とのらない部分を作って転写する方法。版材には、石灰石、アルミニウム版などが用いられる。版上に専用の油性クレヨンや解き墨などで描画後、薬品を使って表面を化学変化させ、水と油の反発作用を利用して、図柄だけにインクがのるようにして、プレス機にかけて紙に刷る。描く素材の筆やペン、クレヨンのタッチが生かされ、素描と識別しにくいが、表面は平らでマットな感じ。
リトグラフ
ジグレー
ジグレー
 原画の画像をコンピューターでデジタル情報に変換し、特殊なプリンターで版画用紙やキャンバスに微細なインク小滴を噴霧する、比較的新しいアートプリント技法です。
 ジクレーの最大の特質は、オリジナルに対しての再現性の高さです。微細な噴霧により微妙な連続階調を表現することも可能になりました。
ジグレー
エッジング
エッジング
 版上に溝を彫り、そこにインクを詰めて紙をのせ、圧力をかけてインクを刷り取る方法。版材には主に銅が用いられる。銅版の表面をニードルなどで描画し、その部分だけを酸によって腐食させて溝を作る。溝に込められたインクを刷り取るため、紙を湿らせて柔らかくし、強い圧力をかける。
 プレス機で圧力をかけてできるプレートマーク(銅版のヘリの跡)が、銅版画の識別ポイント。
エッジング
セリグラフ
セリグラフ
 セリグラフとは、細かい織り目をもつ素材、絹、ナイロン、テトロンを木や金属の枠に張り、インクか絵具を 版の下に浸透させ直接印刷する技法です。この技法は、難しいテクニックや複雑な材質を必要とせず、どんな型紙からでも多色多様に製作できます。別名シルクスクリ−ンともいいます。
 セリグラフ (Serigraph )という語源は、ラテン語のSeri=「シルク(絹)」、ギリシャ語のGrapos=「描く」より 由来しており、有史以前からスペイン、フランスピレネ−地方を中心に用いられていた古い技法で すが、 今世紀に入り様々な技術革新により急速に普及してきた技法です。

 1907年、イギリス、マン チェスタ− のサニュエル・シモンがシルクスクリ−ン印刷の特許を取得し、1914年にはアメリカ、ジョン・ ピルスワ− スが多色刷に成功しました。その後一つの型紙からスピ−ディ−で効果的に印刷できるこの技法は、多く の芸術家や職人に用いられています。
セリグラフ
岩絵の具方式
岩絵の具方式
 岩絵具方式複製画は、美術印刷された紙上に、特殊な加工を施します。
 岩絵具・胡粉などの質感・感触がそのまま生かされ、日本画の風合いが忠実に再現することができる技法です。表面に粉上のものがつきますので多少凸凹しております。
岩絵の具方式
ミクストメディア
ミクストメディア
  2種類以上の技法をあわせたものです。例えば、、シルクスクリーン+ジクレーなどがあります
ミクストメディア
ダイヤモンドスクリーン
ダイヤモンドスクリーン
 極小の点をランダムに点在させ、その密度により濃淡をプリントする技法です。

通常の印刷では、色の濃淡は規則的に並んだ網点の大きさによって表現していますが、ダイヤモンド・スクリーニングの網点は、大きさは一定(約20ミクロンの極小点)ですがランダムに点在しており、その分布密度により濃淡が表現できます。
網点自体が非常に小さいので、肉眼では印刷のスクリーン目が見えず、より本物に近い仕上がりが得られます。
ダイヤモンドスクリーン
コロタイプ
コロタイプ
 コロタイプは、美しいガラスの板を原板に使用することから、日本では玻璃版などとも呼ばれていました。製版、印刷とともに大変手間ひまのかかる技術ですが、素晴らしい表現が可能です。
連続階調によるなめらかで深みのある質感、また和紙や特殊なコロタイプインキによる強い耐久性等、表現力と科学性を共に持っており、他の印刷技術の追随を許さぬ独自のものです。
しかし残念ながら、このフランス生まれのコロタイプ印刷では、単色(モノクロ)表現が限界でした。試行錯誤の歳月をかけて、単色の限界を、多色刷(カラーコロタイプ)へと広げる開発研究に成功しました。この新技術修得によって、
微妙な色彩変化や筆力の忠実な表現を必要とする、文化財の再現に大きく貢献してきたのです。

【特徴】
●網点が無く連続階調によって表現されるため、色彩の微妙なニュアンスや筆線の繊細さが原本同様に再現される。
●耐久性が極めて高いインキは、他の版式に比して格段に固くそれだけ顔料比率が高く堅牢であり、永久保存には最も適している。
●原寸大で撮影されたネガを、直接オリジナル原板とするため原本の持つ正確な データを再現することができる。
●平面であればほとんどの物に適合し、特漉の堅牢な和紙や・布・板等に印刷適性を持つ。
コロタイプ